真っ白でフワフワな犬、ハナちゃんを詠んだ連作短歌。
飼い犬がどっかの野良に犯されて 5匹の子犬が生まれました
「父親はどこの野良だ」と怒り込めながら子犬を優しく抱いた
町中が大浸水の片すみで 溺れた犬の鳴き声さがす
洪水で一匹だけが生き残り 白い子犬にハナと名付けた
子犬連れ 今日も野原でボール投げ 三時間後に嫁が怒った
「できちゃった」突然なにを言い出すの 戸惑いながら子犬と遊ぶ
パパとしてあるべき姿勢模索中 立った息子に涙流した
あれこいつこんな色した犬だっけ そうだしばらく洗ってないや
「パパ」「ママ」と 言葉覚えたわが息子 飼い犬ハナを指差し「クサイ」
尻尾振り 去る俺見つめ「次はいつ来てくれるの」とワオンと鳴いた
悪いとは思うけど今忙しい 春にはきっと野原に行こう
お日様と草の匂いのする野原 あの人がいた夢を見ていた
もう少し前にしてたらよかったと動かぬ体ただ抱きしめた

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